野草をたべる

By siki, 2021年5月29日

その植物が、どんな香りと味をもっているのか、とても興味がある。

香りは気軽にたしかめられるけれど、味をたしかめるにはちょっと「ずく」が必要。

 

最近、この2種に初挑戦してみた。

カキドオシ(シソ科)と フトエバラモンギク(キク科)

 

カキドオシ Glechoma hederacea subsp. grandis  シソ科

日本全国に分布する普通種で、中国やシベリアなどユーラシア大陸にも広がる。

昔から民間薬として利用されていて、特に子どもの疳の虫に効くということで、「カントリソウ」なんていう別名もある。このほかに尿道結石、胆石、利尿、消炎薬にも利用されたとのこと。

ちょっとオレガノに似た香りがするので、そういう使い方がいいな、と思い、ナスといっしょにパスタにしてみた。にんにくを効かせて。うん、カキドオシがアクセントになって、おいしい❣️

精油の成分にリモネンが入っているとのこと。私の好きな精油の香りはリモネンが含まれることが多い。

日本のカキドオシは変種扱いなので、もとの記載種Glechoma hederaceaをみてみると、ヨーロッパ原産のもう少しごついかんじの植物だった。日本のカキドオシはなよなよしているので、そっちのほうがたくましそう。

ヨーロッパのカキドオシもやはり食用や薬用にされてきたが、繁殖力が強いために世界で帰化植物になっているとのこと。ただしその原因は、新天地で増やすために、意図的に持ち込まれた場合も多いようだ。

 

5月中旬は少し遅いかな、と思ったけれど、森のなかでぐんぐん茎を伸ばしている一面のカキドオシを見つけたので、やわらかそうな先の方だけ摘んで使った。

「カキドオシ」って広がりすぎて困る、という意味合いも含まれており、実際に草取りが大変で、という声を聞く。でも!丈は高くならないし、花もかわいく、こうやって利用もできるのだから、グランドカバーとしてとってもいいと思うな。

 

フトエバラモンギク Tragopogon dubius  キク科

さて、今度は日本にやってきた外来種を。

ヨーロッパ原産で、今やここでもかなりの勢力で旺盛に拡がっている植物!

フトエバラモンギクの方は由来がいまひとつはっきりしなかったのだけれど、花が赤紫色のバラモンジンのほうは明治時代に食用・観賞用として持ち込まれた植物。

イタリアやフランスでは、根や若芽は野菜として食用され、栽培もされる。根は牡蠣の味わいなのだそう。このためセイヨウヤマゴボウとも呼ばれる。

ということでとりあえず、つぼみを食べてみることにした。とてもやわらかくて簡単に摘める。

茹ですぎないように気をつけて。

なんとなく、タンポポの葉のような苦味がキク科っぽい味わい。でもクセは強くなく、やわらかく食べやすい。

今回はそのまま味わうために塩を軽くふったけれど、味付けはなんでも合いそう。

 

しばらくそこらじゅうで、次々花茎を伸ばしているので、また摘んでみよう🎵 いつか根っこにも挑戦してみようか。