鹿教湯温泉という、いかにも湯治にぴったりなよいネーミングの、古くからの温泉町がある。
先日、上田方面へ行くことになり、ちょっとだけ寄り道して鹿教湯温泉に入っていくことにした。
日帰り温泉でネット検索し、おお、よさそう❣️と思って到着すると、なんとその旅館は閉鎖….あら残念。
2番目に訪ねた旅館のお風呂は「混浴なんですがいいですか?」と聞かれ、「え?!いえ、よくないです…すみません、ほか探します〜」と退散。
かように、ネットの情報はまったく当てにならないことがわかり、
公共の日帰り温泉にするしかないかな、と少し離れた駐車場に車を止めて歩いて向かっていたところ。
通り過ぎようとした、こじんまりした旅館の表に、なんとも魅力的な看板が。
そうそう、
こんな出会いがなくちゃ、おもしろくないね!
玄関を入ると、そのロビーはとってもかんじのよい空間だった。
歴史を経ているけれど、すっきりとそうじが行き届いている。
大切にお客様を迎える空間であるように、その姿勢が伝わってくるような。
対応してくれたのは、とてもやさしそうな(ジブリ映画に出てきそうな)年配の男性だった。
「今日のお客様は朝、帰っていかれて、だれもいないので、どうぞゆっくりしていってくださいね。」と。
さて、お風呂は。
これまた広くはないし古いけれど、こじんまりと空間がほどよくおさまっているかんじ。
川に面していて、ガラス越しに外の景色がゆったり眺められる。
手前のカエデの樹は植えられたものかな? やはり急斜面だからケヤキだね。
紅葉が少しはじまってきてるなぁ。。。
温泉口は温泉成分の結晶が付着して、白くでこぼこなっているのだが、それを羊にみたてているなんて、なかなかよいセンスだね。
とにかく、貸切だったから、とてもぜいたくな時間を過ごすことができた。
未知のことのほうを選んでみる、その選択も含めた経験は、たとえ失敗したとしても、私にとってじゅうぶんな価値がある。そんなことを再確認した、温泉の寄り道だった。