
ドイツでは、いくつかの都市を急ぎ足だったけれど訪れる機会があった。それぞれにそれなりの規模があり、圧倒的な歴史を感じた。
ドイツという、統一された国民国家になるまでに、フランク王国、神聖ローマ帝国、そしてプロイセン王国・・・と長いあいだ、何百もの小さな国の集まりであったことが大きいようだ。
だからどの都市にも、立派な旧市街地があり、多様な歴史と文化がある。
日本も江戸時代は藩がひとつの国のようなものだったから、いくらか似ているのだけど。
その片鱗は、立派な駅の外観にもあらわれている。
ニュルンベルク駅のすぐ前は城壁に囲まれた旧市街地。右に見えるのは見張り塔。
ライプツィヒ駅
ライプツィヒ駅の構内、入口付近
ライプツィヒ駅前は公園で、その奥は旧市街地となる
ドレスデン・ノイシュタット駅
駅の構内。トチノキのデザインが天井に。
この駅の街はそれほど大きくなく、にぎわってもいなかったので、構内はパン屋さんがあるほかは特になにもなくて、がらーんとしていた。
とにかく建物はどれもこれも日本に比べると大きい。
そして、大きな駅の列車のホームはこんなかんじ。いかにもヨーロッパ的。
ちなみにドイツの駅には改札はない。
電車もバスもトラムも、すべてドイツ鉄道(DB:Deutsche Bahn )が運営しており、抜き打ちで車掌がチケットのチェックにまわってくる。もっていなかったら、罰金を払うしくみだ。列車に1時間ほど乗っていればほぼ必ずチェックにくる、というかんじだった。バスやトラムでは基本的にチェックしていない。私は1ヶ月乗り放題で、約1万円のe-チケットを購入、ほぼ毎日利用したので、日本のJRよりもかなり安く乗ることができたと思う。
チェックに来る車掌は、もちろん違法乗車をする人とやりとりしなければならない。女性の車掌も多かったが、中年以上の迫力あるふんいきだった。ある時、うまくスマホで表示できずにとても焦ったので、その後はすぐ見せられるように早めに準備するようになった。
一度、同じ車両で、女性の車掌が男性の違法乗車者に詰め寄っているのをみかけた。男性は間違って息子のをもってきてしまったと主張していたが、期限も切れていたようだ。e-チケットなので住所などから、同居しているチケット購入者も調べていた。やりとりの最中に駅につき、男性はなんとか逃れられたため、Amadは「彼はラッキーでしたね」といっていた。
世界に誇るドイツ鉄道ということだが…特にここ10年ほど、次第にサービスの質が落ちているとのこと。滞在中も、よく遅れるし、乗り継ぎの予定は変更を余儀なくされるし、直前に出発ホームが変わるし・・・何度構内を走ったことか。
ベルギーの友人たちは、ベルギーでも5分や10分の遅れならあり得るけど、ドイツはちょっとひどいといってた。ドイツ鉄道のサービスが劣化したのは、数十年にわたる慢性的な投資不足が原因だといわれている。でもね、と娘の話では、イタリアではすべての列車の時間が当てにならないし、なんなら電車がなくなるらしい。イタリアは特別。
まあこのドイツ鉄道のおかげで、電車に乗るまで気を抜かないで注意していなければならず、日本の当たり前は当たり前ではないことをけっこう鍛えられたかな。
さて、ドイツではどの列車でも自転車がふつうに乗れるようになっている。
自転車が載せられる車両は、このマークですぐにわかる。

この人はいかにもツーリングする格好だけど、普段着の人も自転車と列車を組み合わせて移動していた。
基本的に一定規模の街はトラムやバスが走っているので、街なら自転車は必要なさそう。仕事での移動というような雰囲気の人もあまりみかけなかったように思う。

やはり自転車を列車にもちこんでいる人は、サイクリングや、田舎をのんびり楽しむといった自転車での移動を目的としている人が多いのかもしれない。

さて、自転車道はどんなふうに整備されているか。
ここはドイツ・Cottbusの街なか。
歩道が広くなっていて、自転車道と歩行者道が分かれていることが多い。
狭い歩道の場合は分かれていない。
歩道との境は、タイルの色が違うだけなので、ぼーっとして自転車道を歩いていると注意される。
こちらはさらに自転車の国、デンマークのコペンハーゲン。
歩道ではなくて車道の方に自転車道がある。
ドイツよりも、自転車の数も多いし、スピードも出している感じ。

そうなると、あちこちに大量の自転車の駐輪場が。
ドイツや北欧では、自転車を使うことが社会のなかで位置づけられ、安全性と利便性を追求して整備されているんだなと感じた。